飲食店のクライアントさんに納品に行った時の話です。
納品が終わり、何か注文して食べてから帰ろうと思い、席に座っておりました。
ふと隣の席を見ると、オーナーの奥様と見知らぬ男性が話し込んでいるご様子。
失礼とは思いながら、聞き耳をたてていると、おばけの話をしているのが分かりました。
自分も混ぜてもらいたかったので、奥様に「ど～も～」なんて言いながら、さりげなく近づき、同じテーブル席に入れてもらいました。
そこで紹介していただいた見知らぬ男性こそが整体師のO先生（仮名）でした。
先生は気功が得意らしく、おばけも見えるらしい…。
詳しく話を伺うと、どうやら奥様は憑依体質で、先生に相談していたとの事。
オカルト好きの自分は話を聞いているだけでテンションマックスでしたが、冷静を装い、
「いや～本当ですかぁ？」などと斜に構えておりました。
すると、願ってもないことに、先生が「氣」というものを感じさせてくれるとおっしゃいます。
先生は両手で幽遊白書に出てくる霊丸のような形をつくり、氣を溜め始めます。
自分は、先生の両手から少し離れたところに手のひらをかざすよう、指示されたのでその通りにしました。
すると、なんということでしょう！
手のひらには「モワッ」と何かが当たる感覚があります。
嘘くさいけど、嘘じゃないです…。本当です。
さらに続きます。
先生は整体の他にお祓いもやっていて、全国から依頼が来るらしく、依頼者からスマホに送られてきたという心霊写真を見せてくれました。
自分はいわゆるテレビの特番で見るような物（ひょっこり写っちゃった系とか、よ～く見ると系）を想像していたのですが、違いました。
たぶん、廊下を撮った写真だと思うのですが、白い服を着た人がドセンターにたたずんでいらっしゃいます。少しボヤけていましたが、誰が見ても分かるレベルでした。もう、鳥肌全開です。
先生曰く、脳内に「気」を入れると誰でもおばけなんて見えるようになるとおっしゃいます。
先生は「入れてあげようか？」と言います。
オカルト好きの自分にとっては絶好のチャンス！ 即答しました。
「いや、勘弁してください…。」
えぇぇぇぇぇぇぇ〜!!!
「そこ、断っちゃうの？」と思いますよね、そうなんです。
自分はオカルト好きのチキン野郎なんです…。
だって怖いじゃないですか〜。
気付けば、時計の針は夜中の2時を指しています。
そろそろ帰らないと明日の仕事に支障が出るので、先生にお礼を言って帰ろうとすると、奥様が「最後に車も見てもらいなよ」と言います。
自分には何のことか分からなかったのですが、先生が私の車に手のひらをかざし始めます。
ぐるっと一周したところで先生は言います。
先生：「一人乗ってるね、おばぁちゃん」
私 ：「はぃ？」
奥様：「良かったね、一人で、じゃ〜ね〜」と言って手を振っています。
いやいや、何が良いのかさっぱり分からないですが、夜中の2時ですよ。
そんなこと言われて「じゃ〜ね〜」なんてのんきに帰れるわけがありません。
詳しく伺うと、どうやら車にはたいがい乗ってるらしいです。
家に神棚があるのと同じで、車にも守り神的な感じで乗ってるとのこと。
う〜ん、納得いくような、いかないような…。
とりあえず怖いので、ソッコウで帰りました。
帰宅後…
自宅に着き、O先生と出会った事や一連の出来事を嫁に報告すると、嫁は「その先生、知ってる！」と言います。
私：「なんで知ってるの？」
嫁：「まだ結婚する前、職場の同僚に、見合い相手として紹介されたよ」
えぇぇぇぇぇぇぇ〜!!!
私：「なんで断ったの？」
嫁：「いや、なんか怪しいし…」
……………
う〜ん、自分が感じた印象だと、とてもやさしそうな人だったけど、まぁ、感じ方は人それぞれだからしょうがないですね。ちなみに嫁はオカルトにはまったく興味なしです。
貴重なお時間をいただいたO先生には感謝しております。
いつか、先生の整体院にも足を運んでみようと思います。